最近、日本では、金属アレルギーの症状が出る方が増えています。
次の図のように、金属が直接皮膚と触れることで、かぶれやかゆみ、皮膚が赤くなる、皮がむけるなどの、金属アレルギーの症状が出ることがあります。
(QDT 2009年7月号より図を引用)
「えっ、こんなことで金属アレルギーが出るの?」と思われるかもしれませんが、こうして考えてみると、私たちの身の回りには、想像以上に金属と触れる機会があります。
金属アレルギーは遅延型アレルギーと言って、皮膚に触れてから症状が出始めるまでに、24時間から48時間ぐらいかかります。花粉症も遅延型アレルギーの一つで、去年まではなんともなかったのに、今年から突然鼻がむずむずするようになった、というのが発症の特長です。金属アレルギーも同じで、昨日まで何ともなかったのに、今日から突然アレルギーになってしまった、という発症の仕方をします。
金属はそのままの塊では悪さをしませんが、汗や唾液によりイオン化され(小さくなり)、皮膚を通過して、体のタンパクとくっついてアレルギーの原因となります。
歯科金属が原因!?
金属アレルギーと言うと時計やアクセサリーの触れている所が、赤くかぶれる様な症状を思い浮かべる方が多いと思います。
実はこの金属アレルギー歯に詰めている金属でも起こる事があります。
どこに症状が出るか?
なんと、お口の中の金属が、唾液や飲食の酸などと反応して、イオンとなって溶け出して(目に見えないくらい金属が小さくなって溶けだします)アレルギー反応を起こすのですが、その症状は血液に乗って手や足なんかに出ます。
その他にも金属アレルギーの結果出る症状としては、アトピー性皮膚炎、湿疹、乾癬、にきびなどがあると言われています。
現代の日本人の置かれた環境は、非常に清潔で抗菌されていているものが多く、食べる前は手洗いをしてから食べるという習慣が根付いていて、免疫の細胞が行き場を失っていると言われています。 だから、本来それ程反応を示さないものに、過剰に反応してしまう。
花粉症もそう言った原因で増えている、と言われています。
金属アレルギーとは一種の現代病かも知れません。
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