硬い金属が体に及ぼす悪影響
硬い金属は歯周病の進行を進める可能性があります。
パラジウム合金(一般的に使われる保険の銀歯)が天然の歯より硬すぎるので、かみ合わせの歯を含め、銀歯を入れた歯の周りの歯肉や骨に対して、かんだ時に強い衝撃があります(頭を金づちでたたかれている感じですね)。
体調がよくて元気な時なら大事には至らないのですが、体調不良、老化、喫煙習慣などで、疲れた状態の時には、いつも咬んだ衝撃が蓄積されていて、血の巡りが悪くなって酸素が不足し酸素が大嫌いな歯周病菌が増えて歯周病が進みます。また、金合金は(※保険銀歯も少し金が含まれる合金です)バイオフィルム親和性(…汚れと仲が良く、汚れがつきやすい性質)があるので、金属の縁が歯肉に接しているか少し中に入っているときには汚れやすく歯肉に炎症が起こりやすいです。
また最近は、力がかかりすぎることより、汚れやすくなることのほうが大きな問題となっています。その結果、じわじわと炎症が増えて、歯周病菌によって骨が溶かされ、歯の周りを支えている骨が少なくなります。せっかくきれいに磨けていても、バイキンが集まりやすいので歯周病と同じように歯の根っこが出て、知覚過敏になったり、歯がぐらぐらと動き始め、加速度的に歯周病状態が進行するのです。 硬い金属は二次虫歯を起こす可能性があります
銀歯の下はこのようになっていることが非常に多いです。詰め物の隙間から虫歯になっています。
パラジウムが硬いので、小さな詰め物で修復した場合。噛み合わせ面にある、金属と歯の境目の接着セメント層(厚み30~60ミクロン)はセット後の数カ月は耐えますが、やがて、すぐに食べ物が入って、接着させるセメントは溶け始めます。
10年くらいすると溶けたセメントのすき間は歯の中まで進み、中でバイキンの繁殖が進行し、二次虫歯状態になります。 また数年間、接着していない状態で、かむ力にさらされた金属の周囲の歯は一番外側にヒビが入り、いつ歯が欠けたり、割れたりしてもおかしくない状態なのです。
中が二次虫歯でも、食べ物が入らなければ、症状もなく、歯の神経のほうが一生懸命、保護壁を神経周囲に作ってくれます。ところがやがて、脳梗塞と同じ詰まった状態で、神経組織が死んだ時に激しい痛みが発生するのです。